バリ島の6大寺院「サド・カヤンガン(聖なる寺院)」と言われる寺院があります。6つと言われている寺院が時に、異なることがありしばしば訪れる人々を困惑させていますが、6大寺院として主にリストアップされるお寺は12あります。最も重要なのがバリ・ヒンドゥー教の総本山といわれるブサキ寺院。幾つもの寺院が複合され、母なる寺院とも称されておりアグン山の麓に位置します。世界の中心とされるこの活火山には、全ての神々が宿るとも言われています。その他、プラタナン・サシ寺院、タナロット寺院、ウルワツ寺院、ティルタエンプル寺院、タマンアユン寺院、バトゥカル寺院、ゴアラワ寺院、ランプヤン寺院、プセリンジャガ寺院などがあげられています。
ブサキ寺院

タマン アユン寺院

タナロット寺院

ティルタエンプル寺院
各家庭にある家寺は「サンガ(sanggah)」、カーストの階級が高い家庭では「パムラジャン(pamerajan)」とも言われ、規模が大きくメル(日本の層塔のようなもの)を有する家庭もあります。ここでは神様や先祖神などが祀られています。
バリ島の各村にも主に3つの異なる寺院が存在し、それぞれが村の北側、中心、そして南側に位置します。「プラ・プセー(pura puseh)」は、村の中心であり創始者とビシュヌ神が祀られています。「プラ・デサ(pura desa)」にはブラフマー神が祀られており、村の集会や儀式の時などは人々がここに集まります。死者の寺とされる「プラ・ダラム(pura dalem)」にはシヴァ神が祀られ、死者の埋葬が行われます。遺体が火葬されるまでの間、死者の魂はこの寺で安息されると言われています。
寺院内の構造はどの寺院もあまり変わりません。
以下、バリ島の寺院で見ることができる建造物を幾つか紹介します。
中庭(Jaba): 寺院内には中庭があり、人々の集会や祭礼、儀式の時などに人々が集まる場となっています。
境内(Jaroan):閉ざされた門に守られるように存在する最も神聖な場所。
割れ門(Candi Bentar):宇宙の中心にそびえるメル山(須弥山)の象徴であり、ここを通ることによって邪気が浄化されるといわれています。これを見るとバリ島感が増すという方も多いのではないでしょうか。
釣鐘(Kulkul):高い棟の上部に木製の釣鐘があります。祭事や危険を知らせる時に鳴らされます。
別棟(Bale):寺院の中には、屋根が茅葺で出来たような開放的な建物が幾つか存在し、主に参拝者やガムラン演奏者が使用します。
棟(Meru):3重層メルは、バリ島最高峰アグン山の象徴とされています。11重層メルは、バリ・ヒンドゥー教の最高神であるサンヒャン・ウィディの象徴であり、全て奇数で構成されています。
アジア内にある他の国の厳格な寺院とは違い、バリ島内の寺院は旅行客に対しとてもオープンでフレンドリーであるのも特徴の一つ。祝祭の日には、善と魔物にまつわるステージパフォーマンスなども寺院内で行われるので、是非訪れてみてください。バリ島の文化や宗教感が垣間見える貴重な体験ができること間違いなしです。
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