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バリがおしえてくれるもの
寺田直子プロフィール
トラベルジャーナリスト。年間150日は海外ホテル暮らし。訪れた国は60ヶ国ほど。バリを中心にアジア各国の文化、リゾートライフに精通するアジアの達人でもある。プロデュース、編集した書籍に「わがまま歩きバリ ボロブドゥール」(実業之日本社)、「インドシナの珠玉」(新潮社)などがある。大手ポータルサイト・エキサイトの公式ブログ「ハッピー・トラベルデイズ」でも各国からの旅だよりを発信する。
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コラム > バリが教えてくれるもの > Vol.23
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Vol.23 ウブドという奇跡 From東京
 


 一緒に仕事をしたカメラマン氏がメールでこんなことを書いてきた。
「5年ほど前に雑誌の撮影でウブドに行った際、とてもいい表情の親子連れがいたので写真を撮らせてもらったんだ。けれど急いでいたので住所も聞かずお礼をしていないのが今でも心残りなんだよね」と。それを読んですぐに返事をした。
「もしかすると探せるかもしれないよ」と。

 村人たちのつながりが強いウブドならば、きっと写真を見せればどこの人かわかると直感したからだ。さっそく写真をデータにして送ってもらった。かわいい女の子の赤ん坊を抱いたお母さんがにっこり微笑む。手前にはもう少し年長の男の子。三人の格好からお祭り時だとわかる。

 まずは、ウブドにある小物・雑貨「モガモガ」のオーナーに画像を添付してメール。どうやら写真を撮ったのはこの店の裏の寺院らしい。ほどなくして返信が来た。「わかりました。うちの店のコたちに聞いてもらいます!」と頼もしい返事。プリントした写真を持ってバイクで村をまわるとのこと。店の女の子たちが写真片手にウブドを走りまわる姿を思い浮かべてワクワクしてきた。ほどなくして「○○村のワヤンさんらしい」との中間報告。おおっ!さすがウブド。さすがモガモガ偵察隊。

 そして待つこと1ヶ月ほど。ついにモデル親子を探し当てることに成功!早速カメラマン氏に報告したところ、「すご〜い。信じられない」。だからね、これがウブドなんだってと説明しながら二人で大喜び。偵察隊の話だと、お母さんはあまり記憶になかったようだけれど、男の子が覚えていたそう。この5年の間にもうひとり子供が生まれてたよ、とのオマケ情報までしっかり入手。
 カメラマン氏は今年、偶然にもバリ島取材の仕事が入ったとのこと。今、親子連れにあげるためにその時に撮影した写真をプリントしているんだよ、と嬉しそうに教えてくれた。

バリが教えてくれるもの  
 
 
2007年11・12月号より
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